富山のかまぼこ 生地蒲鉾有限会社

生地蒲鉾ブログ 蒲鉾よもやま話 かまぼこ屋のつぶやき

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宮城への出張。塩釜~女川~石巻~閖上

(2012.06.01)
出張・研修

5月30日と31日にかけて宮城県に出張してきました。

出張の目的は全国蒲鉾組合青年協議会の理事会議への出席と被災地視察と地元蒲鉾企業への工場見学。
人生2回目の仙台。
3.11後は初めてになります。
朝7時半に家を出て黒部~魚津~越後湯沢~大宮~仙台~本塩釜と4回の乗継を経て会議会場のある塩釜のホテルまで7時間近くかかりました。。
それでも全国からたくさんの同業者が来ていて鹿児島の最南端の方や島根、宇和島などの方たちがもっと時間がかかったんだろうと推察するに弱音をはけません。
会議ではオブザーバー参加で出席していた塩釜地区を中心とした地元の方たちの話しに聞きこんでしまいました。
震災当日の様子、それから1年以上経た現状、これからのことなどの話は当事者の生の話しとして心に響きます。
その後の懇親会ではお酒も入って同席していた塩釜地区の方なども笑いながら「購入して1年の車が目の前で流れていくんですよー」とか「俺は3月16日納車予定だったから良かった」などと話すのをなんともいえない気持ちで聞いていました。
本人たちは極めて明るく話しているんですが。。
翌日は仙台駅から女川へ。
女川では高政さんの工場見学と女川地区の被災状況を目で確かめました。
女川は人口約1万人の方の1割約1000人の方が震災でお亡くなりになったそうです。
また水産関係の企業も46社中42社が壊滅的被害。
そして人口流出もまだ続いているとのことで高政さんは新工場建設に伴う雇用創出や冷蔵庫を地元の企業に無料で貸し出すなど徹底的に女川のために頑張っておられます。素晴らしい地元愛にあふれた企業です。
続いて石巻へ。
ここでは小学校や住宅街(住宅があったところ)などを見て回りました。
今回の視察で思ったことはありきたりですが、復興はまだまだということ。
確かに震災直後のように倒壊状態の家や商店などは少なかったですが(それでもまだ取り壊されていない家なども見かけますが)その跡地に新たに住宅が建つ気配もないですし、何より膨大な量の瓦礫。
これを何とかしないといけないと痛切に感じました。
石巻から名取市閖上地区へ。ここには佐々直さんという老舗企業がありました。
しかし行ってみるとあたり一面何もない、むしろこれから住宅を建て始める分譲地のようにすら見え、津波のすごさを感じずにはいられない光景が広がっていました。
しかし佐々直さんはそこから内陸に少し入ったところに「仮設」工場を建設し、中の機材もほとんど新品でそろえた、スーパーすごい仮設工場を建設し、現在は笹かまぼこを製造しておられます。
お客様のために少しでも早い製造再開を心がけ、このように素晴らしい工場を1年ほどで完成させた決断力はすごいの一言です。
そしてそのあとは仙台空港、仙台駅に戻って解散になりました。
今回のこの出張で一番強く思ったことはまだまだ自分は頑張らないかん!です。
もちろん被災地の方を応援する気持ちも強くなったのですが、それ以上に自分はここの同業者ほどの粘りや思いを持って仕事ができているか、ということ。
ゼロ、やマイナスからのスタートを切っている同業者の覚悟はすさまじいものがありました。
生地蒲鉾、まだまだやれるはずです。
今回の設えをしていただきました関係者の方、ありがとうございました。
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